印刷スタイル(Plot Style)の設定

 AutoCADに限らず、CADで線や文字に色を付けられるのは、「打ち出すときに○色は1.00mmの線で」という具合に「打ち出し時の線の太さに強弱をつける」ことが、一番の目的です(少なくとも”土木”ではそうですが、建築など業種によっては、成果品をカラー打ち出しするため、それに見合う色をつける場合もあるようです)。

 ですから例えば、「新規の構造物は太く打ち出して」と頼まれた場合は、その「新規の構造物」だけ、他のオブジェクトと違う色で描かさっていれば、後は打ち出しの設定でその色を太く印刷するように設定してやればいいだけです。ここでいう色とは、とにかく見た目が赤なら赤、であれば「red」で描かれていようが「ByLayer」で描かれていようがOKです)

 こんな図を、「黒」インクだけで打ち出すとします。すごく見えづらいですが、「黄色」で新規に取り付ける部品を描いています。
 ですので

  • 「黄色」と内枠線の「マゼンダ」=太く
  • ハッチングと寸法に使っている「赤」と「水色」=細く
  • その他=普通の太さ

で、打ち出したい図面です。


 「ファイル」→「印刷」(「ページ設定」でも可)と進みます。右上に「印刷スタイルテーブル」の欄がありますが、今回はまず既存で入っている「monochome.ctb」を指定して、それを変えてやることにしましょう。

 「monochome.ctb」を指定したら、横のボタンを押して下さい。


2004以前のバージョンの場合

 「monochome.ctb」を指定したら、横の「編集(D)」のボタンを押して下さい。

 「印刷スタイルテーブルエディタ」という、印刷スタイルを設定できるボックスが現れます。

 ここで注目して下さい。「monochome.ctb」は、デフォルトで「色(C)」はすべての色が「Black」に、「グレースケール」は「オフ」になっています。この二つがプリンターで黒、一色で打ち出す時の最低条件です。(つまり「monochome」は、AutoCAD側が元々、用意してくれている「黒で打ち出すための印刷スタイル」なんです)

 今回は「線の太さ」だけを変えてやります。

 やり方は簡単です。太さを変えたい「色」を左の窓の中から、選択して「線の太さ」の小窓で好きな太さを指定すればいいだけです。 図は、取り合えず全部、選択して「0.1300mm」にしてやったところです。この後、「黄色」と「マゼンダ」を「2.5mm」に、「赤」と「水色」を「0.05mm」にして「保存して閉じる」で、印刷スタイルの設定は完了です。

 管理人はこのように「細線」=0.05mm、「普通の線」=0.13か0.10mm、「太線」=2.50mmを使う事が多いですが、皆さんはご自分でお好きな太さを指定して下さい。

 それぞれが2倍づつくらいで指定してやれば、見た目に太さの違いがはっきりしてきます。


 後は「事務職編」でやった要領で普通に打ち出すだけです。

ところでこんな場合、太さはどう調整したらいいでしょう?

 「色じゃなくて、線そのものに太さをもたせたデータがあって、A1で打ち出す場合でちょうど良く設定されているため、A3に縮めて打ち出したら、どうにも線の太さが太すぎる。印刷時の尺度を線の尺度にも反映させることはできないのか?」

 これはペーパー空間を使えば可能です。やり方はこちらから


他人に図面データを渡しても「印刷スタイル」はくっついていかない!

 これがAutoCADに慣れていないと、相当、分かり辛い考え方なのですが、普通、他の人とデータのやり取りをするときDWGかDXFファイルを渡しますよね?ところが、DWGにもDXFにも、「印刷スタイル」の情報は含まれてはいないんです。
 「印刷スタイル」は別に「Plot Style」というファイルに入っていて、拡張子はctb、それぞれのパソコンのCドライブに入っています。これでどういうことが起こるかというと

 相手は「monochome」でちゃんと「太さ」を「設定」してDWGファイルを渡してくれた→でも自分のCドライブには、自分が既に個人的に「設定」した「monochome」が入っている→自分の「monochome」で打ち出す→細いはずの線が太く出る?!

 となってしまう訳です。
 これは知らないと「何故、ちゃんと設定してくれないの?!」となりますが、別に設定が間違っていた訳ではなく、DWGしか渡されていないと当たり前に起きる現象なのです。本当はPlot Styleデータも一緒に渡して、Cドライブに入れてやればいいのでしょうが、そこまでやっている現場は、実際にはありません。ですから、データを渡された場合、相手がどの色を「主線」で考えていて、どの色を「細線」で考えていたか判断して、自分で「印刷スタイル」を設定しなおして打ち出すことになります。逆に相手にデータを渡す場合にも、渡された相手が「印刷スタイル」の設定だけで済むように(オブジェクトの色の変更からやらなくていいように)打ち出す太さ事に、ちゃんと、色分けして渡すのが親切です。

 で、長くなってしまうので分けましたが、「印刷スタイル」はAutoCADに元々、用意されているものだけでなく、自分で名前を付けて新しいものを作ることもできます。(もちろん、図面データにはくっついていかないので、他人が開くと「そんな印刷スタイルありません」的にAutoCADに言われますが、開いた人が別のスタイルを選択すればいいだけなので、大丈夫です)その方法は次のページに載せています。

他のファイルからのコピーの仕方