AutoCADのブロックの概念

 例えばこんな図・・・これもAutoCAD自身のサンプルからの一部引用ですが、一部、切取っただけなんですが、いくつも”同じ図形”が描かれているのが見て取れますよね。

 ドアなんか、3つも配置されています。

 建築系や機械系で図面を扱っていると、このような”何度も使う部品”というのが、結構、出てきます。そのたび、コピーで増やしてもいいんですが、CADの機能には、これらをまさに”部品”として登録しておく機能がありまして、その登録された部品のことを「ブロック」と呼んでいます。

 ドアで言えば、登録時にはドアとしては小さめサイズの800で登録しておいて、呼び出し時には1000サイズで呼び出すこともできます。

 また、オブジェクトをブロック化すると、”ひとかたまりのオブジェクト”に変わりますので、選択するとご覧のようにワンクリックでブロック全体が選択されます。
  で分解すれば、元のバラバラのオブジェクトに戻ります。

AutoCADのブロックは全容がつかみづらい?

 ブロックに関しては、AutoCADだけを最初っからいじっている初心者の方の方が、覚えやすいかも知れません。他のCADから乗り換えてくると、適当にいじれるだけにAutoCADのブロックの全容をつかむ前に、”自分で適当に分かったところ止まり”になりがちです。
 私は自分がモロにそのパターンで・・・AutoCADって、すべてのコマンドにおいて、そうなりがちな不親切さがあるんですけど、特にブロックに関しては、全体像が非常に飲み込みづらかった為、それまで何年もブロック嫌いだったのは、かなり損をしたな〜と思っているんです。

 なので、ここでは、AutoCADのブロックの活用の仕方の全体像をまず、やってしまいたいと思います。「ブロック自体、ここで聞くのが初めて」という初心者の方には、ちょっと難しいかもしれませんが、頑張っていきましょう。


そもそも、AutoCADでブロック定義するってどういうことか?

 AutoCADのヘルプを見ても、ブロック登録に関しては「登録」という言葉と「定義」という言葉と、両方、あいまいに使われていますが、ここでは「定義」と言い方を決めたいと思います。AutoCADのブロックの図面内での利用の仕方は、まさに「定義づけ」です。”この図面でこのブロックを使いますよ”と、定義づけするんです。これをまず、覚えておいて下さい。

 そしてAutoCADで特徴的なのは、ブロック専用の拡張子はない、ということです。

 ←例えば左図はJW-CADの場合なんですが、JWではブロックにはちゃんとブロック専用の拡張子があって、図面ファイル本体とは別個に、保存されています。これなら、その保存場所から呼び出せば、ブロックはどの図面でも同じものが共通で使用できます。

 普通、”部品として登録できる”と聞いてイメージできるのって、このJWタイプのものじゃないですか?それが、AutoCADではブロック専用の拡張子がないために、扱いがちょっと変わっているんです。

 では、AutoCADでは、ブロックをどう利用していくのか、下の3つの図にまとめましたので、よーくご覧下さい。

AutoCADブロック利用、3パターン

パターン1

 ブロック専用の拡張子がない代わりに”他のDWGファイルをブロックとして使う”という離れ業ができるので、それを利用してJW的にブロックを保存してためていけます。
 ただし、新しい図面を開く度に呼び込んで”この図面ではこれをブロックとして使うよ”というのを、再定義してやらないといけないです。


パターン2

 ブロック用としてためていたDWGファイルを誤って削除してしまった!あぁ、もうブロックを使えない!・・・なんてことになっても大丈夫。
 AutoCADでは、ひとつ、そのブロックを使っている図面があれば、他の図面にブロック定義そのものをコピーペーストすることができます。

 この機能を利用し、ブロックを個別のDWGファイルとしてためるのではなく、ひとつの図面にブロックを大量につめこんで、そこからブロック定義をコピーして使うやり方があります。AutoCADのヘルプでは、この”ブロックを大量につめこんだ親図面”のことを”ブロックライブラリ”という言い方をしています。(最初にヘルプを読んだときは「何のこっちゃ??」と思いましたが、これのことです)


パターン3

 そして最もシンプルなやり方、「ブロック定義」。
 図面上で描いたオブジェクトが”ブロックとして使える”と思ったら、その場でそのまま、 ブロック定義にし、その図面内で使うことができます。



 AutoCADでのブロックの大雑把な概念はお分かり頂けたでしょうか?次のページからは、実際の定義の仕方や呼び出し方をやっていきます。


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