基本中の基本、モデル空間(作図エリア)だけで図枠を設定する

 今まで皆さんにも色々と作図して頂いたので、”作図エリア”で作図する感覚には、大分、慣れてきて頂けていることと思いますが、しかし、最初にAutoCADを開いたときにまず、思わなかったですか?

「何これ。紙の大きさ、どーなってるの?」

 って。紙の大きさを示す、枠なり目印なりが、作図エリアには何にもないですもんね。で、ここまではあえてその部分はすっ飛ばして、”作図エリアは無限の大きさを持ってますよ”という事で、作図してもらってきました。
 それというもの、この作図エリアに設計図に必要な尺度を持った紙の大きさを設定するのは、ここで紹介している「基本」の方法でさえ、慣れないと相当、混乱する作業なので、少し基礎をやってもらった後で・・・と考えたからなんです。

 ここからはいよいよ、その尺度を持った紙の大きさを設定していくんですが、その前にAutoCADで「用紙」を考える際の基本システムをご説明しましょう。


AutoCADには、ホントは「印刷専用画面」がある

 AutoCADのインターフェイスの下の方を注目して頂きたいんですが、「モデル」とか「レイアウト」とかいうタグがありますね。

 で、普段は「モデル」のタグ上で作業をしているんですが、実はここ、それこそ「作業用の空間」でして、名前を<「モデル空間」と言います。

 基本的に作図をするための空間です。


 ところがAutoCADには、そのモデル空間で作った図形を、印刷用にわざわざ配置・・・レイアウトするための空間がありまして、それを「レイアウト空間(ペーパー空間)」と言います。

 本来はここに図枠を描き入れ、尺度の管理などをします。


モデル空間でだって、図枠は作れる

 上記の説明を読んでしまうと、「え?じゃあ、モデル空間では図枠の設定はできないの?」と思われるかも知れませんが、そんなことはないんです。モデル空間だけでも図枠の設定も、作った図形の配置もできます!その方が初心者には単純、簡単でオススメです。

 それに、レイアウト機能はAuto独自ゆえ、他CADにデータを渡すと、最悪、開きません(開いたところで、どのみち、モデル空間のみしか表示されない)。なので、他CADとのデータのやり取りが多い職場では、レイアウトは使っていないところが多いです。

 しかし、2008になって、「レイアウトさえ使えば、ものすごーく便利になりますよ」という機能がついたため、今まで姉サイトでしか紹介していなかったレイアウトの操作の仕方を、今回からはこのマニュアルでも入れました。
 他CADやAutoCADの旧バージョンとのデータのやりとりはしないという環境の方は、以下からの「基本のモデル空間のみでの図枠の作り方」をマスターしたら、ぜひ、トライしてみて下さい。

 ・・・ちなみにAutodeskがこれでもかっ、とバージョンを重ねるごとにレイアウトの機能を進化させてくるのは、Autoでなければ使えないこの機能を普及させることにより、ユーザーの囲い込みとシェアの拡大をねらっているんじゃないかと、思うんですが・・・

 まぁ、それはともかく


設計物そのものを縮めてはいけない!

 上図はAutoCADをインストールした際についてくるサンプルの中に入っている図の一部ですが、例にこれを使ってみます。
 家のサイズを測ってみたところ、横が16m、高さが6mありました。

 で、左下に小さく描かれているピンクの四角が、A3の紙の大きさ、420x297(mm)の四角です。


 この16x6mの家を、420x297mmの紙に入れて打ち出すには、AutoCADではどうしたらよいでしょう?ここで注意しなければならないのは

 家自体を紙に入るように縮めてはいけません!

 AutoCADに限らず、CAD上で設計する場合は、その設計物そのものは、原寸で描くのが基本です。(そうすることで、他の図面へのデータの流用がスムーズになります)じゃあどうすれば?家は縮められない・・・・家は。


 ・・・・・そーです、紙は縮めても大きくしてもいいんです。(こっそり)

 いやいや、こっそり言ってもしょうがないですね。(笑) そう、モデル空間での図枠の設定は、家を縮められないなら、紙側を家がすっぽり入る大きさまで拡大してしまうんです。
 その拡大した紙をどうやって、プリンタからA3サイズの紙に印刷するか?次のページではそこに焦点を絞って説明しましょう。

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AutoCADの画層